入院している患者の中で、認知症を患っている人は少なくありません。
高齢化社会にともない、医療保険と介護保険の適用などが社会問題にまでなってきました。認知症はアルツハイマーを始めとする様々な脳の病気の総称です。加えてストレスや生活習慣病にともなう若年性認知症も増えています。
認知症ケアをする看護師の仕事内容は、勤務する病棟によっても異なります。
基本的には脳外科で勤務する看護師は認知症ケアを含めた看護を行います。まずは、患者の認知症の種類に応じて看護を行います。他の患者との違いは特にありませんが、徘徊や水頭症を患った患者に多い失禁などのケアは、看護師はもちろんの事介護福祉士などチーム医療が不可欠です。主に認知症ケアをする看護師の仕事は、医師の医療介助、投薬、食事の補助、入浴、排せつの補助などが中心です。
認知症ケアを行う看護師の中でも、病院勤務と訪問看護ステーション勤務の看護師では仕事内容が違います。
ステーション勤務の認知症ケアの看護師は、医師が常に一緒にいるわけではありません。したがってアセスメント(診断)などがより求められる立場にあります。またご家族のケアも認知症ケアには含まれており、訪問看護では家庭の事情や介護福祉士など他の業種の医療従事者との連携も必要です。認知症と一言でまとめるにはあまりにも難しい疾患です。看護師の中でも専門分野として認知症の知識を得た資格として「認知症認定看護師」の資格を設けています。